横須賀には、いかにも横須賀らしい階段がたくさんある。そのうちの中で、古道が階段として残っているものがある。一番左の写真は、浦賀道の枝道だ。その隣の写真は、八坂道という古道が階段になっている。最後に、国道16号線に架かる歩道橋の中央部分から、さらに上に伸びる階段を紹介する。歩道橋からさらに上へ伸びる階段は、他ではあまり存在しないのではないだろうか。
「カメラ」カテゴリーアーカイブ
階段には上も下もある
横須賀は、トンネルや坂が多い。トンネルや坂だけでなく、階段も多い。しかも、他にはちょっと見当たらないような、魅力的な階段がいくつもある。そうした心惹かれる階段を紹介していく。
黒白写真続き
黒白写真にすることを前提に、昨日DP1で写真を撮る。RAWデータで撮影したものを、TIFF出力し、チャンネルミキサーするのが一番良いようだ。フィルムカメラで黒白写真を撮影することは、現在いろいろとハードルが高いが、デジタルカメラで自己現像し、黒白写真に加工することはそれほど手間ではない。ラチチュード、階調ともに、デジタルとしては頑張っている方ではないか。
黒白写真(モノクロ写真)
黒白写真(モノクロ写真)のテストを行う。
左の画像は、カラーで撮ったものを、gimpでチャンネルミキサーを行い、黒白写真で出力したものだ。右の画像は、SIGMA PHOTO PROのホワイトバランスで、モノクロームを選んだものだ。かなり印象が異なるが、自分としては、gimpのチャンネルミキサーを使ったものが自然に感じられる。これならば、鑑賞にたえうる。
最近ずっと黒白写真について考えていた。そこで気づいたのだが、フィルムカメラで黒白写真を撮る場合、ファインダーから見えるものは、カラーだということだ。一方、デジタルカメラで黒白写真を撮る場合、液晶画面に映る映像はすでに黒白写真だ。つまり、フィルムカメラで黒白写真を撮るときは、頭の中で、黒白写真に変換する必要があるということだ。これは、同じ黒白写真を撮るということでも、過程がかなり異なる。
少なくともフィルムカメラで黒白写真を撮るときには、頭の中で、黒白写真のできあがりを想像しなければならない。これが写真の結果に影響を与えるであろうことは想像に難くない。
最近デジタルカメラで黒白写真を撮るときには、まず、構図を重要視する。構図ありきだ。色彩がない世界では、画面の中の配置に注意を払う。そういう意味で、黒白写真で撮ることに大変意義を感じる。
DP1ホワイトバランスと黒白写真
DP1を使い始めて3年半ほどになるが、まだ使ったことのない機能がある。
今まで、ホワイトバランスはほとんどオートで撮っていて、現像でもオートを使い、いわば撮って出しの状態だった。たまたま、雨の写真が撮りたくなり、ホワイトバランスを変えて撮影したところ、印象がまるで異なることに気づいた。今後はもっとこまめにホワイトバランスを変えようと心に決めた。それだけで写真の印象がずいぶんと変わる。一番左の写真が、ホワイトバランスがオートの設定で、真ん中の写真が、くもりの設定だ。くもりの設定の方があざやかになっている。
もう一つは、DP1の黒白写真の機能とワイド(ハイビジョン)サイズの機能だ。いつもRAWデータで撮影しているので、実行できなかったのだが、JPEGで撮影すると、黒白写真やサイズの変更が可能になる。今回ほとんどはじめてJPEGで撮影を行い、せっかくなので、APSで見慣れたハイビジョンサイズで撮影し、さらに黒白写真にしてみた。やはりハイビジョンサイズは好きなサイズだ。白黒写真はもう少しラチチュードがあると良いかなと感じる。
レンズを向けることと銃口を向けることはどこか似ている
森谷修著 「ライカの魔法」の中の一文だ。
図書館で借りた森谷修著「ライカの魔法」を読了する。著者は、CONTAX G用レンズを改造してライカに装着している。そして、CONTAX G用レンズを賞賛している。CONTAX G1ユーザーとして、自分のことのようにうれしい。ライカの本を借りたつもりだったが、期せずしてCONTAX用レンズの話を読むことができた。
他に、散歩カメラの方法が書いてあり、参考にする。この本に書いてあったチョークバックをモンベルに買いに行くほど参考になった。モンベルのチョークバックにG1を入れたところ、ちょうどすっぽり具合良く収まった。これも思いがけない収穫だった。
さらに、塩沢兼人のエピソードが大変興味深かった。自分の好きな声優さんのポートレートエピソードを読み、往時を懐かしむことができた。そのエピソードの中に書いてあったのが、題名の一文だ。「レンズを向けることと銃口を向けることはどこか似ている」。レンズを向ける時間をできるだけ短くするという撮影スタイルは、今、自分が目指しているものだ。これも大いに参考になった。
結果として、偶然読んだ本だったが、とても印象に残るものとなった。
最新のカメラが最も良いカメラだとは限らない
先日、女子大生のみなさんに、カメラの仕組みとカメラの選び方、初歩的な写真の撮り方を講義する機会があった。つまらない顔をして話を聞くと思っていたら、熱心に話を聞いてくれて、かつ、質問も頻繁に出た。写真を撮る目的がはっきりしている人もいて、女性にもカメラが人気だというのは本当なのだなと実感できた。
その時の話の中で、どういうカメラを選ぶべきかという話が出た。スポーツを撮りたいという女性に対しては、レンズやシャッタースピードの話をし、そこから自ずとカメラのボディの選択肢がせばめられると話した。いずれにしても、困ったら一番新しいものを選ぶというのはやめなさいと忠告した。実際に手に持って、手になじむものが良く、さらに周りのカメラに詳しい人に、歴代の名機を聞いてみるのも方法だと説明した。被写体からレンズを連想し、そこからボディにたどり着くというやり方もある。
自分自身、現在使っているカメラ群の使い勝手が非常に良く、新しいものに買い換える気持ちがさらさらない。主に使っている機種は、以下の通りだ。
- SIGMA DP1 (無印)
- CANON EOS 55
- CANON IX E
- CONTAX G1
- CONTAX Tix
これらのカメラはいずれもだいぶ古いものだが、自分としては満足のいく写りをしてくれる。DP1は、驚くべきすごい写真を撮ってくれる。三振もあるが大ホームランを打つカメラだ。EOS 55と EOS IX Eは、一番手に馴染んでいる。CONTAX G1は、自分で撮影して言うのもなんだが、魂のふるえるような感動的な写真を撮ってくれる。そして、G1とTixは、どこか懐かしい写真が仕上がってくる。
自分が使っているカメラはいずれも十分に古いカメラだが、撮影していてとても楽しい写真を撮ってくれる。最新のカメラではなく、撮影していて楽しいカメラを選ぶと良いのではないかと、女子大生の皆さんには、最後に話した。女子大生のみなさんが、どういうカメラを選ぶのか興味深いが、何はともあれ、楽しいカメラ生活を送ってほしい。
透過光と反射光
SIGMA DP1で撮影した、TDLの写真を見て、仕上がりがアンダーになっているのに驚く。現像ソフト(SiGMA Photo Pro)をオートで実行すると、ややアンダー気味に現像するらしい。一番輝度の高い空などが白飛びしないように設定するアルゴリズムになっているのだろうか。ディスプレイではきれいに表示しているが、プリントすると画面全体が暗くなってしまう。ためしに、何も補正しない状態で現像したら、画面上ではかなり明るく表示される。プリントすると、このくらいでちょうど良いようだ。
リバーサルフィルムでも同様の傾向がある。ライトボックスなどの透過光を使い、リバーサルフィルムをルーペで覗くとちょうど良い明るさでも、プリントに出してみると、人物の顔が暗く仕上がってくることがある。プリントを前提とする場合、プラスの露出補正をすると良い結果が得られる傾向がある。プリントは反射光を使って画像を見ることになるので、透過光よりも明るく補正する必要があるのかもしれない。
今回、DP1の画像をプリントして、リバーサルフィルムとの類似性を感じることになった。何ごとも、実際やってみないと分からないものだ。今後、画像をプリントする時は明るめに調整した方がよいようだ。
デジカメが存在するという理由は、フィルムカメラを使わない理由にならない
以前、友人からCONTAX G1を譲り受けた。その時一緒に、APSカメラのCONTAX TiXもいただいた。今回、そのTiXの写りを確かめた。うっかり、APSフィルム40枚撮りを装填してしまったので、撮影しきるまでに時間がかかってしまった。通常、やや高級なAPSカメラには、途中巻き戻し機能(MRC)がついており、自分が最初に買ったAPS一眼レフカメラ Vectis S-1にも、もちろん機能が搭載されていた。しかし、なぜかこの TiXにはその機能がない。やむなく、すべて撮影し終えてからの感想となった。
いずれにしても、「すごい写真を撮る」という噂は本当だった。何でもない風景でも、作品のように撮影してしまう。失敗しない写真がボタン一つで撮れる。開放気味に撮影する方が、よりよい写真になるというのも本当だった。
ここで表題の発言になるのだが、「デジカメが存在するという理由は、フィルムカメラを使わない理由にならない」。こんなすばらしい写真を撮るカメラが使われずに終わっていくのはしのびない。APSフィルムは製造終了になったが、今でも、富士フイルムモールでは購入可能だ。自分は、一生分入手すべく、こつこつ買い集めた。自分がフィルムを使い切るまでに、現像の機械がなくなってしまう危険性は残るが、こんな印象深い写真を撮るカメラを使わない理由がない。デジカメもフィルムカメラも、用途に応じて両方使えば良いだけだ。
CONTAX G1も同様に印象に残る写真を撮る。美しい写真を撮影するデジカメは、現在いくらでも存在するが、印象に残る写真を撮るのはフィルムカメラの方が簡単かもしれない。少なくとも私にとっては。
レンズとフィルムの組み合わせで、無限の可能性が存在する。まだフィルムの種類が多く存在するのは、ありがたいと言わざるを得ない。今のうちにフィルムを色々と買いそろえておくべきなのだろう。
APSカメラの利点の一つは、紙焼きをした時に、裏側に撮影情報を記録してくれるところだ。今でいう、EXIF情報を印刷してくれる。これを見ながら、写真を見ると、写真の勉強にもなるし、カメラの特徴を良く理解できる。