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アドレスバーにDeep Searchを

その後も自作検索エンジンの改良を続けている。ウェブブウラウザのアドレスバー(オムニバー)に自作した検索エンジンを登録できた。いわゆる「?q=%s」で検索をおこなうというものだ。実装後にchromeやedge、vivaldiに検索エンジンを組み込んだ。ふだんわたしが使用しているブラウザのデフォルト検索を自作検索エンジンに置き換えた。いささか乱暴かもしれないが、使ってみると案外快適だ。今までいかに無駄に検索して個人情報をすり減らし、広告をながめていたのかと考える。

私製Deep Search

最近生成AIにはまっている。出発点はOpenAIのO1にテトリスのpythonソースコードを出力してもらったことだ。完成度の高いものを出力してもらったので感動した。それで生成AIを使いこなしたくなった。色々調べると、料金や使い勝手でAPIを直接操作するのが一番目的に合っていると分かった。それで、O1に助けてもらいながら、わたし専用のウェブアプリを作成し始めた。開発効率でいえば百倍くらい効率よく開発できたろう。わたしが思い描いた要求に応じて的確なソースコードを出力してくれる。わたしの間違いなども修正してくれる。効率よくプログラミング学習するのにとても役立った。もちろんわたしにその下地があったから順調に進んだ側面はある。しかし、今後生成AIが発達すれば、それほどの下地や知識がなくても効率よく学習し開発することが可能になるに違いない。ここにそのソースコードを公開できればよいのだが、わたしごときのソースコードを世に表すのは気が引けるので、生成AIを利用した開発の素晴らしさに言及するだけに留める。作成したのは、わたし専用のチャットボットとDuckDuckGO APIによるWeb検索と生成AIによる組み合わせで、いわゆるマイクロソフトのDeep Searchのようなものだ。Web検索をもとにして生成AIに内容をまとめてもらっている。これで広告もトラッキングも個人情報蓄積もない検索を実現している。

pc98emu + emacs + skk on chromebook

この大型連休中に、一番何をしていたかといえば、chromebook上でプランナートムを動かすこと、そしてemacsとskkを動かすことをおこなっていた。

そして同じ環境を、ZORIN OS上とWIndows上に移植していた。結果としてすべてうまくいった。その上で、chromebook上の動作が一番望みに叶っている。

PC98エミュレータもX11上で動作させることに成功した(NP2使用)。このままだとホスト側のファイルが操作できない。それで、Windowsエミュレータのお世話になっていたのだが、こちらのソフトウェア(NDC for Linux)を使うことでファイルのやり取りができるようになった。

環境が揃って作業が捗る。さらに、chromebook内のLinux上で、yaskkservを動かすことができた。SKK + google日本語入力辞書という最強の組み合わせが可能になり、日本語を入力するのがとても快適になった。yaskkservは apt install で一発だった。

これは大きな一歩だ。

 プランナートムを動かすための、最低限の環境を構築することができた。そうなるとやはり日本語入力が欲しくなる。それで、いろいろネットを調べてみた。現在比較的簡単に入手可能な日本語入力ソフトウェアは、嵐や鳳というものだ。こちらの入力ソフトウェアを今まで使ったことがなかったので設定や利用に時間がかかった。設定方法や利用方法を調べているときに、SRAのFTPディレクトリにWXPが保管されていることに気付いた。プランナートムもWXPも同じエー・アイ・ソフトが作成したものだから親和性が高い。今までに一番長く使っていた日本語入力ソフトウェアはWXPの後継ソフトウェアWX2+シリーズだった。だから再びWXシリーズが使えるのはとても嬉しい。単にプランナートムで日本語入力できるということ以上の喜びがある。今後は、SKKを通常利用する予定だが、いざというときにプランナートム上で慣れた日本語入力ができるのは心強い。この文章もさっそくWXPで記述している。プランナートムに入力ソフトウェアの自動制御が備わっているので、大変入力しやすい。昭和時代の環境が令和時代にほぼ蘇っている。

プランナートムの利用とWikiWikiWebとの違い

先日、無事にプランナートムを復活させることができた。そして再びこのソフトウェアを使いこなそうと考えた。しばらくぶり(約七年振り?)、なので忘れていることが多い。それで、こちらもかなり古い本だが、プランナートムに関する本を引っ張りだしてきて思い出すことにした。

マックのアイデア発想法という本で、約二十七年前に出版されている。この本の中で、舘神龍彦さんが記述した部分のKさんが、わたしのことだ。つまり、約三十年前の自分に教えを乞うかたちだ。プランナートムは多機能かつ高機能なので、やれることは沢山ある。だから今まで使い続けてきたとも云える。カードという文章のまとまりが増えるとやれることが増えてくる。だから、今はそのカードを増やしているところだ。(この文章もそのカードの一つだ)。

自分の経験では、こうした情報のかたまり(カード)が百を超えてくると、意味のある集合体を複数作成することができるようになる。その思想は現在、中島Wiki(MediaWiki)に継承されている。HDDがクラッシュするまえのプランナートムのデータも全てこの中島Wikiに引き継がれている。せっかくまっさらなところから再びプランナートムの情報群を構築できるので、今更バックアップ情報を元に戻そうとは考えていない。むしろ、これからどのような思考の情報網ができるのか楽しみだ。

改めてプランナートムとWikiWikiWebの違いについて考える。前者のほうが後者に比べて、情報の連携を密にしやすい。前者は、一つの情報(カード)を他の情報(カード)群と組み合わせることによって、新しい意味を生み出すことがたやすい。一方で、後者は前者に比べて、他者との連携がたやすい。また、もともとのソフトウェアの哲学として、間違いを直しやすいのがWikiWikiWebなので、そうした機能に優れている。たとえば、変更履歴や変更の巻き戻しなどだ。プランナートムは、パラグラフ、カード、箱という概念を用いて情報を縦横無尽に使おうという哲学がある。パラグラフの独立や分割、カード化などが容易なので、情報の整理がしやすい。プランナートムが個人のソフトウェア(個人知)なのに対して、WikiWikiWebは集合知と云うこともできる。自分が運用している中島Wiki(MediaWiki)は、そうはいっても自分一人で運用しているので残念ながら、MediaWikiの間違い訂正機能と情報蓄積機能を主に使っていることになる。そうした特徴を踏まえると、同じ情報をプランナートムとMediaWikiの双方で蓄積するということに十分意味があることに思えてくる。世間的には既に死に絶えたソフトウェアだが、少なくとも、こうしてプランナートムの記事を書こうという意欲が湧いてきたことは間違いない。プランナートムはわたしを動かすソフトウェアなのだ。というのも、プランナートムを再び使うためにSKKを準備し、そのためにはEmacsを使う必要が生じ、そして今、新しくEmacsの操作方法を学ぼうと始めているからだ。四半世紀以上に渡って、viユーザだったわたしにとっては、革命的といっても過言ではない。それだけの価値がプランナートムにはある。

プランナートムとWikiWikiWebの違いについて、些細なことだがわたしにとっては重要なことに、題名(タイトル)が必要かどうかというのがある。WikiWikiWebではどうしても構造的にWikiNameが必要になる。つまり、まだ考えがまとまっていないうちからその考えに対して明確な名前を付ける必要がある。これが実はかなり難しい。一方プランナートムは、ひとまずぼんやりとした考えでも題名無しに記述しておくことができる。この安心感はわたしにとってはかなり大きい。なんなら、考えてはみたけれど、やっぱり要らないということもたやすく出来る。そういう点でも適材適所ということが当てはまる。残念なのはもう三十年近く前のソフトウェアということだ。こうしてプランナートムの良さを記しても、使用者人口が増えることは絶対にないだろう。

プランナートム復活(SKK付きで)

あるいは、エミュレータの多段活用(濫用?)

最初は偶然、プランナートムの実行ファイルをクラッシュしたHDDからサルベージしたことから始まった。(その後、別のバックアップから同一のファイルを見つけることになったというのは良くある話だ。)そのファイルを有効活用したくなり、PC98エミュレータの実行環境を整えることにした。さらに、日本語入力(FEP)がMS-DOS環境に保存されていないことが分かり、同時にSKKの入力環境も揃えたいと思った。それを可能にするために、三段階くらいのエミュレータを重ねることになった。それでもそれなりに速いというのが、三十年という長さを感じさせる。ネットの情報を駆使して一日がかりで動作させることに成功した。さすがに、chromebook上でPC98のソフトウェアを動作させている人は殆ど見当たらない。いくつかの情報をまとめて動くものを作り上げたということだ。図に示すと以下のようになる。chromebook上でPC98のソフトウェアを動かしたいという要望がどのくらいあるのか不明だが、何かの参考になれば幸いだ。PC98ソフトウェアを動作させるのと同時に、chromebookでemacs+skk環境も構築することができた。不満なく動作するのでこちらも満足している。

chromebookのandoroid機能のうえに、crossover for android beta(windows エミュレータ)を載せ、さらにそのうえに、neko project 21/w 0.86 (PC98エミュレータ)を乗せる。ホストとのファイル共有などを考えると、この組み合わせが最適解だった。ほかの選択肢は、コンパイルエラーなどが出て断念した。MS-DOS環境にFEPがなかったので、個人的な趣味で、SKKもchrome上で動くようにした。どうせなら、emacs+ddskkが良いだろうと考える。MS-DOS上での動作は困難を極め、あれこれ試行錯誤した挙げ句、実は、

sudo apt install emacs ddskk

が一番簡単できちんと動作する環境だった。chromebook上のlinuxで、本当はコマンド一発だった。えらい遠回りをした。久しぶりに頭をフル回転させて最適解を導いた気がする。