最新のカメラが最も良いカメラだとは限らない

先日、女子大生のみなさんに、カメラの仕組みとカメラの選び方、初歩的な写真の撮り方を講義する機会があった。つまらない顔をして話を聞くと思っていたら、熱心に話を聞いてくれて、かつ、質問も頻繁に出た。写真を撮る目的がはっきりしている人もいて、女性にもカメラが人気だというのは本当なのだなと実感できた。

その時の話の中で、どういうカメラを選ぶべきかという話が出た。スポーツを撮りたいという女性に対しては、レンズやシャッタースピードの話をし、そこから自ずとカメラのボディの選択肢がせばめられると話した。いずれにしても、困ったら一番新しいものを選ぶというのはやめなさいと忠告した。実際に手に持って、手になじむものが良く、さらに周りのカメラに詳しい人に、歴代の名機を聞いてみるのも方法だと説明した。被写体からレンズを連想し、そこからボディにたどり着くというやり方もある。

自分自身、現在使っているカメラ群の使い勝手が非常に良く、新しいものに買い換える気持ちがさらさらない。主に使っている機種は、以下の通りだ。

  • SIGMA DP1 (無印)
  • CANON EOS 55
  • CANON IX E
  • CONTAX G1
  • CONTAX Tix

これらのカメラはいずれもだいぶ古いものだが、自分としては満足のいく写りをしてくれる。DP1は、驚くべきすごい写真を撮ってくれる。三振もあるが大ホームランを打つカメラだ。EOS 55と EOS IX Eは、一番手に馴染んでいる。CONTAX G1は、自分で撮影して言うのもなんだが、魂のふるえるような感動的な写真を撮ってくれる。そして、G1とTixは、どこか懐かしい写真が仕上がってくる。

自分が使っているカメラはいずれも十分に古いカメラだが、撮影していてとても楽しい写真を撮ってくれる。最新のカメラではなく、撮影していて楽しいカメラを選ぶと良いのではないかと、女子大生の皆さんには、最後に話した。女子大生のみなさんが、どういうカメラを選ぶのか興味深いが、何はともあれ、楽しいカメラ生活を送ってほしい。