以前、友人からCONTAX G1を譲り受けた。その時一緒に、APSカメラのCONTAX TiXもいただいた。今回、そのTiXの写りを確かめた。うっかり、APSフィルム40枚撮りを装填してしまったので、撮影しきるまでに時間がかかってしまった。通常、やや高級なAPSカメラには、途中巻き戻し機能(MRC)がついており、自分が最初に買ったAPS一眼レフカメラ Vectis S-1にも、もちろん機能が搭載されていた。しかし、なぜかこの TiXにはその機能がない。やむなく、すべて撮影し終えてからの感想となった。
いずれにしても、「すごい写真を撮る」という噂は本当だった。何でもない風景でも、作品のように撮影してしまう。失敗しない写真がボタン一つで撮れる。開放気味に撮影する方が、よりよい写真になるというのも本当だった。
ここで表題の発言になるのだが、「デジカメが存在するという理由は、フィルムカメラを使わない理由にならない」。こんなすばらしい写真を撮るカメラが使われずに終わっていくのはしのびない。APSフィルムは製造終了になったが、今でも、富士フイルムモールでは購入可能だ。自分は、一生分入手すべく、こつこつ買い集めた。自分がフィルムを使い切るまでに、現像の機械がなくなってしまう危険性は残るが、こんな印象深い写真を撮るカメラを使わない理由がない。デジカメもフィルムカメラも、用途に応じて両方使えば良いだけだ。
CONTAX G1も同様に印象に残る写真を撮る。美しい写真を撮影するデジカメは、現在いくらでも存在するが、印象に残る写真を撮るのはフィルムカメラの方が簡単かもしれない。少なくとも私にとっては。
レンズとフィルムの組み合わせで、無限の可能性が存在する。まだフィルムの種類が多く存在するのは、ありがたいと言わざるを得ない。今のうちにフィルムを色々と買いそろえておくべきなのだろう。
APSカメラの利点の一つは、紙焼きをした時に、裏側に撮影情報を記録してくれるところだ。今でいう、EXIF情報を印刷してくれる。これを見ながら、写真を見ると、写真の勉強にもなるし、カメラの特徴を良く理解できる。